薬剤師の年収の平均の男女別比較。30歳で800万越えには病院勤務とドラックストアどちらが近いのか。
病院、調剤薬局、製薬会社など、幅広く活躍できる薬剤師。最近はドラッグストアなどで働く人も多いようです。資格取得のハードルが高いものの、専門性の高さもあり高収入なイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
薬剤師になる方法
まずは薬剤師資格の取り方を簡単に確認しておきましょう。
薬剤師資格をとるためには「薬剤師国家資格試験」に合格する必要があります。
しかし、この試験は誰でも受けることができるわけではありません。
受験資格を得るためには、薬学部等の6年制の薬剤師養成課程を卒業する(または卒業見込み)必要があります。
※別ルートもありますが一般的ではないようです。
薬剤師国家資格試験の合格率はその年の試験問題の難易度により変化するようですが、大体60%から80%ほど。
ただし、大学によっても合格率は違います。
年収の推移
まずは年齢とともに収入がどのように変化していくのかを見てみましょう。
まずは男性から。
上の図の紫の線は平成26年賃金構造基本統計調査の大卒・院卒者の月給。
難関資格だけあり、薬剤師の月給はこれと比べてももかねがね高いようです。
続いて女性の場合。
こちらも40代半ばまでは一般的な大卒・院卒者よりも収入はいいようです。
ちなみに70代が極端に高くなっていますが、働いている人数は極めて少ない(女性薬剤師全体の0.2%)ので、誰でも働き続けば70代で収入がピークになるというわけではありません。
薬剤師の就職先
以前、収入と務める会社の企業規模の関係を書きました。
一般的な企業であれば規模が大きいほど給与は多くなるという結果でしたが薬剤師の場合はどうでしょうか 。
これについて検討する前に、薬剤師の主な就職先について簡単に説明します。
製薬会社
製薬会社の薬剤師、というと研究開発職のイメージが強いですが、ここは非常に狭き門。薬学に関する知識を活かしてMR(医療情報担当者:医師へ自社の薬を売り込む営業マンのようなイメージ)として働いている薬剤師も多いようです。
(ちなみにMRに薬剤師の資格は必須ではありません。)
病院
医師が忙しいのと同様、病院勤務の薬剤師は残業や夜勤が多い傾向にあるようですが、患者さんと直接接することも多いのが病院の魅力。医療現場に密接にかかわることができるためこちらも人気の就職先です。
調剤薬局
病院に行った際、処方箋を近くの薬局に持っていくように言われた経験のある人は多いと思います。その際、薬を調剤し、服用方法等を教えるのが調剤薬局の薬剤師。
大手薬局チェーンから中小規模の薬局まで様々な規模の薬局があるようです。
ドラッグストア
近年は「マツモトキヨシ」のようなドラッグストアに就職する薬剤師も増えているようです。
ただし、ドラッグストアには薬以外の消費も多数おいているため、棚卸やレジ打ちなど、薬剤師としての仕事以外の仕事も多くなります。
上の3つに比べると専門性を活かす機会は少なくなるかもしれません。
企業規模と薬剤師の収入の関係
薬剤師の就職先をいくつか見たとことで、企業規模の収入の関係を見てみましょう。
まずは男性から。
10-99人の小規模な企業に勤める薬剤師の年収は、30代前半で約620万円。ピークとなる40代後半には900万円に到達します。
他方で100-999人の中規模企業の場合は30代前半で約520万円、ピークは50代前半の850万円、
1000人以上の大規模企業の場合は30代前半で約530万円、ピークは50代前半で約780万円。
一般企業では企業規模と収入は比例関係にありましたが、意外なことに男性薬剤師の場合は従業員数100人以下の比較的小規模の企業のほうが収入が高い傾向にあるようです。
ただし、大手ドラッグストアや大手薬局チェーンのように店舗を多数有している大規模な企業のほうが一部店舗の業績が振るわなくても他店でそれを補うことができるため、収益が安定してる、という面はあるかと思います。
ちなみに、女性の場合は少し違う結果が出ています。
これを見ると、一部例外はあるものの女性薬剤師の収入は大規模企業が安定して高いように見えます。
ただし、下のグラフからもわかるように、大規模企業で働く女性薬剤師は年齢が上がるほど中小規模に比べて少なくなっている点には注意が必要です。
より多くの人に薬の知識を伝えるために
冒頭で述べた通り、薬剤師になるためには、6年間大学で勉強する必要があります。国内最難関資格と言われる司法試験(弁護士等の試験)ですら専門大学院3年で受験資格が与えられることを考えれば、薬剤師がいかに高度な知識技術を有しているかが分かるでしょう。薬剤師の年収が一般サラリーマンよりも高いのはその有する知識が社会にとって必要不可欠な知識であることの表れともいえます。
しかし、収入がいいとはいっても、これはあくまで一般のサラリーマンに比べ場合の話。私は薬剤師が持っている薬に関する知識は、会社からもらう給料よりもはるかに価値のあるものではないかと思います。
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